チャイコフスキー 交響曲第5番 カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1971)
指揮 :ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音:1971年 9月16日~21日、イエス・キリスト教会(ベルリン)
レーベル:EMI
カラヤンはチャイコフスキーの交響曲の録音を数多く残していますが、その中でも第5番のそれは5種類にも上るとのことです。
今回ご紹介するのは3回目の録音にあたります。
この演奏の魅力は、滾る熱気と、それを歌い上げる巧みなアンサンブルにあると感じます。
チャイコフスキー自身の孤独を投影したかのような象徴的なクラリネット、要所でポルタメントを織り交ぜながら感傷を吐露する弦楽器、大迫力で圧倒するのは金管、そしてとどろくティンパニ…
全曲を通して比較的ゆっくり目のテンポで音楽が進んでいきますが、決して弛緩することはなく、むしろ細部の表情の機微が直に伝わってきます。